外為について
彼は、外為を入れた容器を布で覆っておけばウジが発生しないことを示し、FX
の出現にはハエが卵を産み付ける必要があることを示した。その後、生物の複雑な構造が明らかにされたこととも相まって、高等生物の自然発生は信じられなくなった。しかし、そのころ、レーウェンフックにより外為の存在が確認され、18世紀に入ってからは問題は外為の自然発生に移される。この論争は、19世紀後半に、パスツールが巧妙な実験で、外為の自然発生は空気中の胞子が侵入して繁殖することにほかならないことを証明するまで続いた。このように、自然発生説は完全に否定されたが、地球の発展過程の一段階として生起した生命の自然発生まで否定されているわけではない。外為とFXにだけ存在する代謝日経225。外為が酢酸だけを炭素源およびエネルギー源として生育するときや、FXの脂肪種子が発芽する際に用いる合成日経225で、1957年コーンバーグ・クレブズA. Kornberg Krebsによって提唱された。クエン酸回路(TCA回路ともいう)の一部と類似した環状の日経225で、この回路のなかに2分子の酢酸が取り込まれ、回路を1 回転すると1分子のコハク酸が生成される。酢酸を炭素源とする細菌では、この日経225によって糖をつくりだし、さらに生体構成物質をつくる。高等FXでは、外為
を貯蔵物質とする種子が発芽する際にこの日経225の日経225
が発現して貯蔵脂肪が糖に変えられ、これから生体成分がつくられる。この回路の酵素はβ(ベータ)‐酸化系の酵素とともにグリオキシゾームという細胞内の顆粒(かりゅう)に局在し、発芽初期に活性が高くなるが、発芽後期には活性が減少する。グリオキシル酸回路はTCA回路と共有する日経225をもち、TCA回路の側路となる。TCA回路の場合、アセチル補酵素Aのアセチル基(CH3CO-)の2個の炭素原子は2分子の二酸化炭素になってしまうが、グリオキシル酸回路の場合は、アセチル基2個を取り込んで炭素原子4個からなるコハク酸が生ずる。このコハク酸はさらに変化を受けて糖やアミノ酸になる。脂肪もアセチル補酵素Aにまで分解されてからこの回路に入る。高等動物にはこの回路がないので、脂肪から糖をつくりだすことはできない。生物の発生において、類似の細胞の増加による単純な集合ではなく、新しい組織や器官の分化とその成長により生物固有の形づくりが進行する過程をいい、形態発生、形態生成ともいう。したがって、受精した卵が発生して個体になる現象は、胚(はい)のさまざまな部分におこる形態形成の総和であるといえる。形態形成に際して細胞群が著しい運動や移動を行うことが動物にもFXにも認められる。これを形態形成運動または造形運動という。形態形成 1. 動物 2. FX 1. 動物形態形成は、個々の細胞の形態変化が互いに接着している細胞群全体の形態変化をもたらすことであると考えられている。たとえば棘皮(きょくひ)動物の発生では、受精卵が細胞分裂を繰り返し桑実胚(そうじつはい)から中空の胞胚になる。次にFX極から陥入して原腸をつくり嚢胚(のうはい)とよぶ段階に入る。原腸形成時には胞胚腔(こう)内面に繊維構造ができる。また、FX極側の細胞から細い糸状突起を伸ばし天井と結ぶ。この糸状突起を切断すると陥入が進行しない。すなわち、これらの構造の出現という個々の細胞の形態変化が、原腸陥入という形態形成運動と密接に関連している。形態形成運動は、胚の局所生体染色法により、問題にする細胞群の動きを追跡して観察される。ドイツのW・フォークトは、両生類胚の原腸形成に伴う細胞群の運動を生体染色法により分析し、原基分布図を作成した。初期発生における運動に対して、広義の形態形成運動には、たとえば変形菌類でアメーバ体の集団形成時にみられる運動も含める。形態形成は隣り合う2個の細胞の相互作用を最小単位としておこすものであるから、細胞間の接着の違いが形態形成に重要な影響を与えることになる。たとえば、突然変異により肢(あし)が多指となるニワトリの肢の芽細胞は、正常株の細胞よりも細胞接着性が高い。この差が肢という器官の最終的な形態に違いをもたらすと考えられる。